ほてりやイライラ、不安などの症状が気になりだし、「もしかして更年期の症状?」と不安に思っていないでしょうか。
更年期障害の治療法には、ホルモン補充療法や漢方薬などがありますが、自分に合った薬を選ぶことは容易ではありません。
本記事では、更年期障害の治療に用いられる薬の種類や効果、副作用、服用が向いている人などについて、漢方薬に詳しいYOJOの薬剤師が解説します。
Contents
更年期障害とは
更年期障害とは、更年期症状のなかでも日常生活に支障が出る状態のことをいいます。
そもそも更年期とは、閉経の前後5年を合計した10年間(40代前半~50代後半)のことです。
更年期になると、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが低下し、以下のような不調が起こる場合があります。
精神症状 | イライラ、不安、意欲の低下、気分の落ち込み、情緒不安定など |
---|---|
自律神経症状 | 発汗、のぼせ、ほてり、動悸など |
その他の身体症状 | 頭痛、食欲不振、吐き気、関節の痛み、肩こりなど |
更年期障害の治療方法・治療薬
更年期障害を治療する手段としては、ホルモン補充療法に加え、向精神薬や漢方薬の服用などが挙げられます。それぞれについて解説します。
ホルモン補充療法(HRT)
ホルモン補充療法(HRT)とは、更年期の影響で減少するエストロゲン(卵胞ホルモン)を補う治療法です。治療には、飲み薬や塗り薬、貼り薬を使用します。
ホルモン補充療法は、「ホットフラッシュ」と呼ばれるほてりや発汗、動悸、息切れの症状をはじめ、イライラや抑うつ、不眠などの精神症状の改善に対しても効果的です。[1]
子宮のある方(女性)では通常、子宮体がんの発生を抑えるために、エストロゲンに加えて、黄体ホルモンを併用します。
ホルモン補充療法は根本的かつ効果的な治療法ではありますが、乳がんや子宮体がんのリスクを高める可能性がある点には注意が必要です。
ただし、乳がんに関しては、ホルモン補充療法の期間が5年未満の場合は、発症リスクを高める心配はほとんどないとされています。[2]子宮体がんに関しても、エストロゲンと黄体ホルモンを同時に服用すれば発生率が高まることはないため、過度な心配は必要ないでしょう。[3]
向精神薬
向精神薬とは、抗不安薬や抗うつ薬などを含む薬の総称です。
治療には主に、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)などの抗うつ薬が用いられます。[4]
向精神薬は、更年期障害の症状の中でも、不眠やイライラ、意欲の低下といった精神症状が強い場合に活用されます。
また、「乳がんや子宮内膜がんにかかったことがある」といった、ホルモン補充療法の禁忌条件に当てはまる場合にも、代わりに向精神薬が用いられることがあります。
漢方薬
漢方薬は、「なんとなく調子が悪い」といった不定愁訴(ふていしゅうそ)の改善が得意です。
漢方の概念における「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」を整えることで、更年期障害で生じるイライラやほてり、冷えのような複合的な不調を改善します。
「気」は体のエネルギー、「血」は全身を巡る血液や栄養、「水」は血液以外の体液のことです。
更年期障害の治療では主に、「婦人科三大処方」とも呼ばれる「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」や「加味逍遙散(かみしょうようさん)」、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」が用いられます。
関連記事はこちら▼
更年期障害に効く漢方薬
漢方薬は西洋薬とは異なり、多様な症状の改善が得意です。
そのため、イライラや不安、発汗などのさまざまな症状が複合的にあらわれる更年期障害の治療に向いています。
また、ホルモン補充療法や向精神薬などと比べて副作用の頻度が少ないといった特徴もあります。
更年期障害の治療薬の中でも、市販の漢方薬は薬局やドラッグストアなどで気軽に購入できますが、体質や症状に最適なものを自分で選ぶことは難しいでしょう。
ここからは更年期障害に効く漢方薬を紹介し、得意とする症状や向いている人の特徴などを詳しく解説します。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散は血の不足を補い、水の巡りを良くすることで全身の代謝を整え、冷えやむくみなどを改善する漢方薬です。
当帰芍薬散の構成生薬は以下のとおりです。[5]
・当帰(とうき):血を補う作用や血行を良くする作用がある。
・芍薬(しゃくやく):痛みを和らげる作用がある。
・蒼朮(そうじゅつ)または白朮(びゃくじゅつ):体の水分バランスを整える作用がある。
・川芎(せんきゅう):血行を良くする作用がある。
・茯苓(ぶくりょう):体内の水分を巡らせる作用がある。
・沢瀉(たくしゃ):余分な水分を排泄する作用がある。
当帰芍薬散が向いている人
比較的体力が低下しており、冷え性や貧血、性周期にともなう腹痛やむくみがある方に向いています。[6]
当帰芍薬散の副作用・服用をとくに注意すべき人
極端に胃腸が弱い方の場合は、食欲不振や胃の不快感、吐き気や嘔吐、腹痛や下痢などが起こる可能性があります。[7]
当帰芍薬散の効果や向いている人の特徴、副作用について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
加味逍遥散(かみしょうようさん)
加味逍遥散は血の不足を補い、滞っていた気の巡りを良くすることで、主に不安やイライラといった精神症状に効果を発揮する漢方薬です。
加味逍遥散の構成生薬は以下のとおりです。[5]
・柴胡(さいこ):解熱作用や精神を安定させる作用がある。
・茯苓(ぶくりょう):精神を安定させる作用がある。
・芍薬(しゃくやく):血を補う作用がある。
・当帰(とうき):血を補う作用や体を温める作用がある。
・白朮(びゃくじゅつ)または蒼朮(そうじゅつ):胃腸の働きを高める作用がある。
・甘草(かんぞう):胃腸の働きを高める作用がある。
・生姜(しょうきょう):体を温める作用がある。
・薄荷(はっか):熱を発散させ、頭痛を治す作用がある。
・山梔子(さんしし):熱を冷ます作用や精神を安定させる作用がある。
・牡丹皮(ぼたんぴ):熱を冷ます作用や血行が良くする作用がある。
加味逍遥散が向いている人
比較的体力が低下して疲れやすく、不安やイライラ、不眠といった症状がみられる方に向いています。[6]
加味逍遥散の副作用・服用をとくに注意すべき人
極端に胃腸が弱い方の場合は、食欲不振や胃の不快感、吐き気や嘔吐、腹痛や下痢などが起こる可能性があります。
また、妊娠中の方が服用すると、流産や早産のリスクが高まるため、該当する方は服用を控えてください。[8]
加味逍遙散の具体的な効果や副作用、服用に向いていない方の特徴などについて知識を深めたい方は、以下の記事も参照ください。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸は血の巡りを整え、血行不良によって起こるホルモンバランスの乱れや下半身の冷えなどを改善します。
桂枝茯苓丸の構成生薬は以下のとおりです。[5]
・桃仁(とうにん):血行を良くする作用がある。
・牡丹皮(ぼたんぴ):熱を冷ます作用や血行を良くする作用がある。
・桂皮(けいひ):体を温める作用や血行を良くする作用がある。
・芍薬(しゃくやく):痛みを取り除く作用がある。
・茯苓(ぶくりょう):精神を安定させる作用がある。
桂枝茯苓丸が向いている人
比較的体力があり、頭痛や肩こり、めまいやのぼせなどの症状がみられる方に向いています。[6]
桂枝茯苓丸の副作用・服用をとくに注意すべき人
桃仁や牡丹皮の血行を促進させる作用により、妊娠中に服用すると流産や早産のリスクが高まります。[5]
また極端に体力が衰えている方の場合、副作用が出やすくなるおそれがあるため、該当する方は服用を控えてください。[9]
桂枝茯苓丸の効果がもっと知りたい方は、以下の記事もあわせてご確認ください。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
補中益気湯は気の不足を補い、体と胃腸を元気にする漢方薬です。
補中益気湯の構成生薬は以下のとおりです。[5]
・黄耆(おうぎ):気の不足を補う作用がある。
・人参(にんじん):活力を生み出す作用がある。
・甘草(かんぞう):気を補って胃腸の働きを高める作用がある。
・白朮(びゃくじゅつ)または蒼朮(そうじゅつ):胃の働きを高める作用がある。
・当帰(とうき):血を補う作用や体を温める作用がある。
・陳皮(ちんぴ):補った気を巡らせる作用や胃腸の働きを高める作用がある。
・升麻(しょうま):落ち込んだ気を引き上げる作用がある。
・柴胡(さいこ):解熱作用や精神を安定させる作用がある。
・大棗(たいそう):胃の働きを高める作用や活力を生み出す作用がある。
・生姜(しょうきょう):胃の働きを高める作用や活力を生み出す作用がある。
補中益気湯が向いている人
比較的体力が低下し、全身のだるさや食欲不振などがある方に向いています。[6]
補中益気湯の副作用・服用をとくに注意すべき人
頻度不明で生じにくいとされているものの、咳や呼吸困難、発熱や肺音の異常などがあらわれる可能性があります。症状が出た場合は、服用を中止し、医療機関を受診しましょう。[10]
また、血圧上昇やむくみ、手足の脱力感や痙れんなどが生じやすくなる可能性があります。
以下の記事では、補中益気湯の効果や副作用を詳しく解説していますので、詳しく知りたい方はご覧ください。
加味帰脾湯(かみきひとう)
加味帰脾湯には「気」と「血」の不足を補い、不安な気持ちや不眠を改善する効果があります。
加味帰脾湯の構成生薬は以下のとおりです。[5]
・黄耆(おうぎ):汗を止める作用がある。
・人参(にんじん):疲労回復作用や抗ストレス作用がある。
・蒼朮(そうじゅつ)または白朮(びゃくじゅつ):排尿を促進する作用がある。
・茯苓(ぶくりょう):免疫力を上げる作用がある。
・遠志(おんじ):精神を安定させる作用がある。
・大棗(たいそう):抗ストレス作用がある。
・当帰(とうき):血を補う作用や免疫力を上げる作用がある。
・甘草(かんぞう):鎮静作用がある。
・生姜(しょうきょう):胃腸の働きを高める作用がある。
・木香(もっこう):中枢神経を抑制する作用がある。
・酸棗仁(さんそうにん):抗ストレス作用がある。
・竜眼肉(りゅうがんにく):精神を安定させる作用がある。
・柴胡(さいこ):抗ストレス作用がある。
・山梔子(さんしし):熱を冷ます作用がある。
加味帰脾湯が向いている人
体力がなく、顔色が悪くて貧血気味であり、精神的な不安を抱える方に向いています。[6]
加味帰脾湯の副作用・服用をとくに注意すべき人
もともと食欲不振や吐き気、嘔吐の症状がみられる場合は、さらに症状が悪化する可能性があります。[11]
加味帰脾湯の効果や副作用についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をお読みください。
ご自身に合った漢方薬の選び方についてお悩みの方は、漢方薬に詳しいYOJOの薬剤師にも相談できます。
更年期障害に効く市販薬
「更年期障害の症状に悩んでおり、まずは市販薬からはじめたい」という方には、以下の薬の服用がおすすめです。
命の母A
自律神経の不調を感じる方に
命の母Aは、13種類の生薬に加えて、カルシウムやビタミンなどを配合した薬です。イライラやだるさ、顔のほてりや気分の落ち込みなどを感じる方などにおすすめです。
分類 | 第2類医薬品 |
---|---|
効能効果 | 更年期障害、更年期神経症、血の道症(ホルモンの変動で生じる精神不安やいらだちなどの諸症状)、のぼせ、生理不順、生理異常、生理痛、肩こり、冷え症、肌荒れ、めまい、耳鳴り、動悸、貧血、にきび、便秘、ヒステリー、帯下、産前産後、下腹腰痛、血圧異常、頭痛、頭重 |
形状 | 錠剤 |
用法・用量 | 1回4錠、1日3回毎食後に水またはお湯で服用。 15才未満:服用しないこと |
内容量 | 84/252/420/840錠 |
ツムラ漢方当帰芍薬散料エキス顆粒
冷え性でむくみやすい方に
生理不順やめまいなどを感じる方などにおすすめです。2歳以上であれば、子どもでも服用できます。
分類 | 第2類医薬品 |
---|---|
効能効果 | 体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り |
形状 | 顆粒剤 |
用法・用量 | 次の1回量を、1日2回食前に水もしくは白湯にて服用。 成人(15歳以上):1包 15歳未満7歳以上:2/3包 7歳未満4歳以上:1/2包 4歳未満2歳以上:1/3包 2歳未満:服用しないこと |
内容量 | 20/48包 |
「クラシエ」漢方桂枝茯苓丸料エキス錠
生理にともなうイライラを感じる方に
のぼせて足が冷える方や、生理痛がひどい方などにおすすめです。肩こりやめまい、下腹部の痛みなどを感じる方にも向いています。
分類 | 第2類医薬品 |
---|---|
効能効果 | 比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症(ホルモンの変動で生じる精神不安やいらだちなどの諸症状)、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび |
形状 | 錠剤 |
用法・用量 | 次の1回量を、1日3回食前に食前または食間に水もしくは白湯にて服用。 成人(15歳以上):2錠 15歳未満7歳以上:1錠 7歳未満:服用しないこと |
内容量 | 48錠 |
JPS補中益気湯エキス錠N
元気を取り戻したい方に
疲れやだるさ、食欲のなさが気になる方におすすめです。かぜの症状が出ている場合にも向いています。
分類 | 第2類医薬品 |
---|---|
効能効果 | 体力虚弱で、元気がなく、胃腸の働きが衰えて、疲れやすいものの次の諸症:虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒(かぜ) |
形状 | 錠剤 |
用法・用量 | 次の1回量を、1日3回食前または食間に水もしくは白湯にて服用。 成人(15歳以上):4錠15歳未満 7歳以上:3錠 7歳未満5歳以上:2錠 5歳未満:服用しないこと |
内容量 |
加味帰脾湯エキス顆粒クラシエ
疲れや不眠にお悩みの方に
不安やイライラなどの精神症状が気になる方や、「疲れているのに眠れない」といった不眠症状にお悩みの方におすすめです。
分類 | 第2類医薬品 |
---|---|
効能効果 | 体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感をともなうものの次の諸症:神経症、不眠症、精神不安、貧血 |
形状 | 顆粒剤 |
用法・用量 | 次の1回量を、1日3回食前または食事と食事の間2時間程度の空腹時に水あるいはお湯にて服用。 成人(15歳以上):1包 15歳未満7歳以上:2/3包 7歳未満4歳以上:1/2包 4歳未満2歳以上:1/3包 2歳未満:服用しないこと |
内容量 | 24錠 |
更年期障害の薬に関するよくある質問
更年期障害に効く薬の服用を検討する方に向けて、治療薬に関するよくある質問や回答をご紹介します。
更年期障害に効く薬に即効性はありますか?
更年期障害の治療薬には、「飲んですぐ症状が良くなる」といった即効性はあまり期待できません。
ホルモン補充療法では、早い方では治療開始後2週間ほどで効果が出はじめるとされています。また、ほてりや発汗などの自律神経症状の場合は、治療から1~3ヶ月ほどで軽快するケースが主です。 [1]
漢方薬の場合は基本的に効果が出るまで時間がかかりますが、なかには2週間程度で効果が実感できる場合もあります。
抗うつ薬や抗不安薬などの向精神薬も飲んですぐ効くような薬ではないため、焦らず適切な治療を続けることが大切です。
更年期障害に効く薬はどこで処方してもらえますか?
主に婦人科で処方してもらえます。
エクオールは更年期障害の薬ですか?
エクオールは更年期障害の薬ではなく、更年期症状の改善に役立つ食品成分です。
エクオールは、大豆イソフラボンが体内で代謝されてできるもので、女性ホルモンに似た働きをもちます。[12]
更年期の症状があらわれる原因は、加齢によるエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量低下です。そのため、エストロゲン様作用をもつエクオールを大豆製品やサプリメントから摂取すれば、ホットフラッシュや冷えなどの更年期症状を抑える作用が期待できます。
更年期障害に効く処方薬と市販薬とでは何が違うのですか?
更年期障害に効く薬の中で市販されているのは、主に漢方薬です。
処方薬と市販薬に配合されている漢方生薬の種類は基本的に変わらないため、期待できる効果は同じです。
ただし、多くの市販薬は副作用を起こりにくくする目的で、処方薬の50〜80%ほどの成分量しか含まれていません。
そのため、医療用医薬品と比べると効果の強さが落ちることがあります。
男性の更年期障害に効く薬はありますか?
男性の更年期障害の治療においても、女性の場合と同様に、ホルモン補充療法(男性ホルモンの補充)や、向精神薬・漢方薬の服用などが行われます。
それらの中でも漢方薬による治療を行う場合は、主に柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)や八味地黄丸(はちみじおうがん)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが用いられます。
男性の更年期障害に用いられる漢方薬とその選び方についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をお読みください。
更年期障害の症状を薬に頼らないで治療する方法はありますか?
定期的な運動や、栄養バランスのとれた食事などを心がけることが重要です。
たとえば、ウォーキング程度の軽い運動を習慣化すれば、ストレス発散やリラックス効果が期待できます。また、女性ホルモンに似た働きをする「大豆イソフラボン」が豊富な豆腐や納豆、豆乳などを積極的に摂ることもおすすめです。
更年期障害に効く薬を服用する際は正しく使おう
更年期障害の治療法には、ホルモン補充療法や向精神薬、漢方薬の服用などが挙げられます。
漢方薬は西洋薬と異なり、多様な症状の改善が得意です。そのため、更年期障害のような複合的な症状が出る病気の治療に向いています。
副作用の頻度も西洋薬より少ないため、ホルモン治療や向精神薬の副作用が心配な方でも安心して治療に取り組みやすいでしょう。
どの治療法が向いているかは、個人の体質や症状によっても異なるため、医師や薬剤師の説明に従い、適切な治療を行ってください。
YOJOでは、更年期の症状に合う漢方薬の選び方や、日々の生活習慣における問題を解消するためのアドバイスなどをしています。体の不調でお悩みの方は、YOJOの薬剤師にご相談ください。
たった3分で実施できる体質チェックから▼
LINEでのカウンセリングを踏まえて薬剤師があなたに適した漢方薬を無料でご提案します。
【参考文献】
[1]日本医師会 女性がいきいき生きるコツ
[2] 宮上ら(2017)昭和大学医学部婦人科学講座 最近の更年期障害の管理 昭和学士会誌 第77巻 第4号 367-373
[3]独立行政法人 国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター vol.06 更年期障害について
[4] 前林亜紀(2021)日本大学病院産婦人科 ②向精神薬 日大医誌 80 (4): 177–180
[5]高山宏世 編著 腹証図解 漢方常用処方解説[改訂版]
[6]伊藤美千穂 編著 エビデンス・ベース漢方薬活用ガイド第2版
[7]KEGG MEDICUS 医薬品情報 医療用医薬品:当帰芍薬散
[8]KEGG MEDICUS 医薬品情報 医療用医薬品:加味逍遥散
[9]KEGG MEDICUS 医薬品情報 医療用医薬品:桂枝茯苓丸
[10]KEGG MEDICUS 医薬品情報 医療用医薬品:補中益気湯
[11]KEGG MEDICUS 医薬品情報 医療用医薬品:加味帰脾湯
[12] 内山成人(2015) 大塚製薬株式会社差が栄養製品研究所 大豆由来に新規成分“エクオール”の最新知見