夏バテ予防に効果的な食べ物は?夏バテを防ぐ生活習慣も解説

夏バテの女性

夏の暑さが続くと、体調を崩しやすくなり、夏バテに悩まされる方も多いのではないでしょうか。夏バテを予防するためには、栄養バランスの取れた食事と生活習慣の改善が重要です。本記事では、夏バテ予防に効果的な食べ物と、日々の生活の中で取り入れたい習慣について詳しく解説します。暑い夏を元気に乗り切るためのヒントを見つけて、実践してみましょう。

生活習慣の改善をしていても、疲れが取れない、だるくて食欲がないなどのお悩みがある方は、ぜひ一度YOJOにご相談ください。

体質チェックはコチラ

夏バテはなぜ起こる?予防するためには?

つらそうな女性

夏バテとは、夏の暑さによって引き起こされる体調不良のことを指します。これを「暑気あたり」とも呼びます。夏バテの症状には、疲労感、食欲不振、睡眠障害、頭痛やめまい、胃腸の不調などが含まれます。夏バテの原因は、暑さによる体力の消耗、食生活の乱れ、睡眠不足、水分不足など、さまざまな要因が重なって起こります。

夏バテを予防するためには、栄養のある食事をしっかり摂り、胃腸の働きを整えて食べ物をきちんと消化・吸収することが重要です。また、十分な睡眠をとり、適度な運動をすることも心がけましょう。

夏バテの予防におすすめな栄養素と食べ物

食事

夏バテを予防するために必要な栄養素や食べ物をご紹介します。夏バテの症状を感じている方も、積極的に取り入れてください

ビタミンB群

ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、食べ物からエネルギーを作り出すために必要不可欠な栄養素です。特に夏バテ予防に効果的なビタミンB1、B6、 B12についてご紹介します。

ビタミンB1
糖質をエネルギーに変換し、疲労回復を助ける働きがあります。特に、ビタミンB1が不足すると、疲労感が増え神経症状を引き起こす可能性もあります。[1]

ビタミンB1を豊富に含む食べ物
胚芽米、玄米、豆類、豚肉、ごまなど

ポイント
・普段の白米を胚芽米や玄米に変えるか、白米に混ぜて食べる
・ご飯にすりごまを振りかける
ビタミンB1の吸収を助ける「アリシン」を含む食べ物(にんにく、ねぎ、玉ねぎ、にらなど)を一緒に食べると、新陳代謝が活性化され、疲労回復効果が高まる

ビタミンB6
アミノ酸の代謝に関係しています。欠乏すると食欲不振、皮膚炎、口唇炎、貧血、神経障害などにつながります。

ビタミンB6を豊富に含む食べ物
肉類、魚介類、卵、さつまいも、バナナなど

ポイント
・毎食タンパク質をしっかり食べるように意識する
・間食する時には、さつまいもやバナナを取り入れる

ビタミンB12
炭水化物や脂質の分解、血を作ることにも関与しているため、貧血対策に必要な栄養素です。貧血になると疲れやすくなったり、動悸を感じたりすることがあります。暑い季節では汗によって鉄分が失われ、貧血になりやすくなるので、鉄分と一緒にビタミンB12も摂ることが大切です。

ビタミンB12を豊富に含む食べ物
レバーなどの肉類、サンマ、牡蠣、アサリなどの魚介類、卵など

ポイント
・アサリなどの貝類を入れた汁物を取り入れる(水煮缶も便利)

 タンパク質

夏バテで疲れやすくなったときも、タンパク質を摂ることでエネルギーをしっかり作れます。また、食欲がないと筋肉が減ってしまうことがありますが、タンパク質を摂ると筋肉量の減少を防ぐことができます。タンパク質をしっかり取ることで、新陳代謝も活発になり、夏バテのだるさを軽くしてくれます。

タンパク質を多く含む食べ物
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など

ポイント
・毎食手のひら1枚分のタンパク質を目安に摂るようにする。[2] 一度に摂るのではなく毎食に分けて摂ることでより効率的に体内で利用される
・牛乳、豆乳、プロテインドリンクなどの飲み物も利用する
・間食をする際には、チーズ、ヨーグルトなどタンパク質を含むものを摂る

ビタミンC

ビタミンCは強力な抗酸化作用で体内の酸化ストレスを軽減し、疲労回復を助けます。免疫力を高め、体力低下を防ぎます。また、夏特有のストレス対策や食欲増進にも役立ちます。

ビタミンCを豊富に含む食材
ブロッコリー、ピーマン、トマト、赤パプリカなどの緑黄色野菜、レモン、オレンジなどの柑橘類、キウイフルーツ、いちご、さつまいも、じゃがいもなど

ポイント
・ビタミンCは熱や水に弱いので、調理の際はなるべく生で食べるか調理時間を短くする。調理方法は茹でるよりは蒸すのがおすすめ。
・一日のうち、3食、おやつなどに分けて、こまめに摂る

クエン酸

クエン酸はエネルギー代謝を促進し、疲労物質を分解することで疲労感を軽減します。また、食欲を増進させ、発汗で酸性化しやすい体内のpHバランスを整えます。さらに、水分やミネラルの吸収を助け、脱水症状を予防・改善します。抗酸化作用もあり、夏の紫外線や暑さによる酸化ストレスから体を守ります。

クエン酸を豊富に含む食べ物
レモン、グレープフルーツ、オレンジ、梅干し、お酢など

ポイント
・レモネードやスムージーなど飲み物でも摂取することを意識する
・料理の際にも、レモン汁やお酢、梅干しを使用する

夏バテにおすすめの漢方薬については、こちら▼の記事でご紹介しています。

薬膳的におすすめの夏バテ予防の食べ物 

とうもろこし

ここでは、栄養学的な視点とは別に、薬膳の観点から夏バテのタイプ別におすすめの食べ物をご紹介します。[3]

①寒湿タイプ・・・冷たいものの飲食が多かった時

体が重だるい、食欲不振などの症状がある場合は、冷房冷えや湿気によって胃腸の調子が悪くなることにより起こった夏バテの可能性があります。

おすすめの食材
・温かくて薬味や辛味の効いたもの・・・酸辣湯、麻婆豆腐、担々麺など
・水はけを良くする食材・・・いんげん豆、もやし、とうもろこし、にんにくの茎、バジルなど

②気陰両虚タイプ・・・よく汗をかいていたとき

汗をかいて疲れたり、ぼーっとして元気が出ない場合は、暑さによって気(エネルギー)や陰(水分)が不足したことが原因で夏バテになっている可能性があります。

おすすめの食材
・陰を補うもの・・・山芋、豆腐、豆乳、ホタテ、牡蠣、豚肉、卵など
・熱を冷ますもの・・・夏野菜(トマト、きゅうり、ゴーヤなど)、スイカ、メロン、など

YOJOでは、体質診断を通じてあなたのタイプを確認し、さらに薬剤師に相談することで、より適した漢方薬をご提案いたします。夏バテで食欲がない、元気が出ない方は、ぜひ一度ご相談ください。

体質チェックはコチラ

夏バテ予防におすすめのレシピは?

レモン水

夏バテを予防するためには具体的にはどのようなレシピを取り入れたら良いでしょうか?おすすめのレシピやメニューをご紹介します。

夏バテ対策スカッシュドリンク

レモンスカッシュレシピ

材料
・炭酸水(糖質が入っていないもの)・・・150cc
A ・レモン果汁・・・小さじ2 
 ・酢・・・小さじ1
 ・はちみつ・・・小さじ2〜3(好みで調整)

作り方
1. グラスにAを入れてかき混ぜる
2. 炭酸水を入れて完成

ポイント

Aの材料をしっかりと混ぜて溶かしておくと水に混ざりやすくなります。
・酢の種類は穀物酢・リンゴ酢などお好みでお試しください!酸味が苦手な方はリンゴ酢だと酸味がまろやかなので飲みやすくなります。

その他の夏バテ予防・対策におすすめのメニュー

・豚肉と卵とにらの炒め物
・麻婆豆腐、麻婆茄子
・夏野菜の揚げ浸し(なす、いんげん、パプリカ、かぼちゃなど)
・あさりのクラムチャウダー
・親子丼(鶏肉、卵、玉ねぎなど)
・参鶏湯
・酸辣湯スープ
などを取り入れてみましょう。

夏バテにおすすめのコンビニで買える食べ物

フルーツ

豚しゃぶサラダ

豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれており、タンパク質も摂れます。ビタミンC、E、カロテン、カルシウムなどをバランス良く含むレタスと一緒に摂れる豚しゃぶサラダは、さっぱりしていて夏バテ対策におすすめです。さらに、レタスは薬膳的に体の余分な熱を取り、水分代謝を整えてくれるため、熱中症や夏バテ対策にも適しています。

ゆで卵

卵には良質なタンパク質が含まれており、ビタミンC以外の栄養素も豊富な優れた食品です。ランチに加えたり、おやつに食べたりするなど、手軽に取り入れられるのも魅力です。

フルーツ

コンビニで手に入りやすいバナナやカットフルーツなどを利用しましょう。おやつに甘いものが欲しくなったときは、ビタミンやミネラルが豊富なフルーツを選ぶと夏バテ対策に役立ちます。

夏バテを防ぐ生活習慣

ランニングする女性

夏の暑さが続くと、体調を崩しやすくなりがちです。食事内容だけてなく、日々の生活習慣にも注意を払うことで、夏バテを防ぐことができます。ここでは、夏を元気に過ごすための生活習慣をご紹介します。ぜひ、できることから取り入れてみましょう。

バランスの良い食事を摂る

夏バテ予防のためには、タンパク質、野菜、炭水化物などをバランス良く摂ることが大切です。毎食で完璧なバランスを取るのは難しいかもしれませんが、1日や3日間のうちにバランスを意識して摂るようにしましょう。

冷たいものを摂りすぎない

暑い時期は冷たいものばかり食べたくなりますが、胃腸が冷えすぎると消化・吸収の機能が低下することがあります。対策として、一品に汁物を加えたり、食後に温かいお茶を飲んだりして、温かい食べ物や飲み物も取り入れて冷えすぎに注意しましょう。
また、薬味類(ねぎ、みょうが、しょうが、しそなど)は体をほどよく温め、発汗を促す働きがあります。冷たい料理、特にそうめんなどを食べる際には、これらの薬味を適量摂るようにしましょう。特に「生姜」を料理や飲み物に取り入れるのもおすすめです。

適切な運動をして汗をかく

自律神経のバランスを整えるために適度な運動が有効です。運動は副交感神経を活性化し、体温調節機能を向上させ、夏バテの予防に役立ちます。特に、夏場に汗をかくことで暑さへの耐性が高まり、体温調節機能が正常に戻ります。また、運動により体力が維持・向上し、夏バテによる体力低下を防げます。朝晩のなるべく涼しい時間帯にウォーキングや軽いジョギングを行うか、室内でできるキックボクササイズやステッパーなどもおすすめです。

YOJOでは、体質に合った漢方薬の選び方や生活習慣を改善するためのアドバイスなども薬剤師から受けることができます。なかなか改善されない不調に悩んでいる方は、YOJOの薬剤師に相談するのも良いでしょう。

まずは3分でできる体質チェックから▼ さらにLINEでのカウンセリングを経て薬剤師があなたに合った漢方薬を無料でご提案します。

体質チェックはコチラ

【参考文献】

[1]編著 日本中医食養学会 監修 日本中医学院 食養生の知恵 薬膳食典 食物性味表
[2]1日の目安って?手ばかりをマスターしよう! 全国健康保険協会 岡山支部 
[3]竹内 美香穂著 体とこころの元気を取り戻す 漢方的セルフケアレシピ