妊活は何から始めたらいい?妊活のポイントや不妊治療についても解説

「そろそろ子どもが欲しい」「でも妊活を何から始めたらいいのかわからない」そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?

子どもは欲しいと思ってすぐに授かれるものではありません。あらかじめ妊娠や妊活についての知識を持っておくことが大切です。

この記事では、

・妊娠の仕組み
・妊娠しやすいタイミング
・妊活しやすいからだ作りに必要なこと
・不妊治療について

を解説します。

不妊や妊活で悩まれている方は、YOJOで薬剤師に無料相談ができるので気軽に利用してみてくださいね。

妊活とは?

出産を楽しみにする夫婦

「妊活」は、妊娠を望む夫婦・カップルが子どもを授かるための準備をすることを言います。男女ともに妊娠についての正しい知識をつけ、二人三脚で妊活に取り組むことが大切です。

妊娠の仕組み

女性の子宮と卵巣の仕組み

妊娠は、女性の体内に入った精子が卵子と出会って受精卵となり、子宮内膜に着床することで成立します。
精子が女性の体内で生きられるのはおよそ72時間です。
一方で、卵子の寿命はおよそ24時間であり、精子と比べて短いのが特徴です。[1]

女性の月経周期と妊娠

女性の月経周期

女性の月経周期は一般に28~35日ですが、ホルモン分泌の状態で大きく「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つの期間に分けられます。

①月経期
妊娠が成立しなかったために、子宮内膜が剝がれ落ちて、血液と一緒に体外に排出されるのが月経です。正常な月経期間は3~7日程度とされています。

②卵胞期
卵胞(卵子の入った袋)が卵巣の中で成熟していきます。一般に6~7日程度とされています。

③排卵期
成熟した卵胞から卵子が放出し、“排卵”が起こります。排卵した卵子は卵管で精子との受精に備えます。排卵期は排卵日を含む5日間程度をさします。

④黄体期
受精卵が着床した場合に備えて、子宮の準備を整える期間です。子宮内膜は厚く柔らかくなり、妊娠に向けて栄養や水分が溜め込まれます。14日間ほど続き月経の直前で終わります。

このことからも、卵子が放出される「排卵期」に、精子があらかじめ女性の体内に待機しておくことで受精する可能性が高くなることが分かります。

一般的に最も妊娠しやすいのは「排卵日の2日前」です。
さらに女性の体内での寿命が、精子は約3日、卵子は約1日であることを合わせると、排卵日3日前~排卵翌日の5日間が妊娠しやすい時期であり、この時期にタイミングを合わせることで妊娠する確率が高まります。

排卵日と体温の変化

低温期と高温期から分かる排卵日

排卵日は基礎体温を毎日つけることで、確認できます。
女性の基礎体温は、女性ホルモンの変化とともに月経開始から次の月経までの間で、低温期と高温期の二相に分かれます。低温相から高温相に移る前に体温がぐんと下がるポイントが排卵日です。また、低温期と高温期の差も重要で、0.3~0.5℃ほどの差があれば正常な排卵が起こっていると考えられます。

妊孕性(=妊娠できる力)とは

妊孕率と女性の年齢
引用元:日本生殖医学会HP

妊孕性(にんようせい)とは、「妊娠できる力」のことを言います。
一般に、女性の妊娠できる力は加齢とともに低下し、特に35歳を過ぎるとその傾向は顕著です。(図:女性の年齢と妊孕率の変化)
さらに25歳~29歳で9%、30~34歳では15%、35~39歳22%、40~44歳では29%の頻度で不妊がみられることも報告されています。[2]

一方で、現代の日本では女性の社会進出に伴って晩婚化が進み、日本女性の平均初婚年齢や母の出産時年齢は年々、上昇傾向にあります。
厚生労働省の 令和3年度「出生に関する統計」の概況 によると、平成2年から令和元年までのおよそ30年間で女性の平均値初婚年齢は25.9歳→29.6歳(+3.7歳)、母親の第一子出産時年齢は27.0歳→30.7歳(+3.7歳)に上昇しています。

1990年(平成2年) 2019年(令和元年)
女性の平均初婚年齢 25.9歳 29.6歳
母親の第一子出産時年齢 27.0歳 30.7歳

引用元:厚生労働省の 令和3年度「出生に関する統計」

これらのことから、近年「妊活」という言葉は一般に広く認知されるようになってきてきました。
子どもが欲しいと考える夫婦・カップルは「妊活」「妊娠」に関する正しい知識をもち、できるだけ早い年齢で取り組むことが大切です。

妊活したい…具体的に何から始めたらいいの?

妊娠について笑顔で話し合う夫婦

では、妊活をしたいと考えたら具体的に何から始めたら良いのでしょうか。
ここでは妊活の具体的な方法についてお伝えします。

基礎体温を測る&タイミング法

基礎体温と体温計

基礎体温は、朝目覚めたときに起き上がらずに、そのままの状態で婦人体温計を舌の下にくわえて測定します。 おおよそ3周期の計測結果で、妊娠しやすい時期を予測できるようになります。分からない場合は産婦人科で相談しましょう。

そのほかにも、月経周期が安定している場合は、妊活用のアプリで最終月経初日と月経周期から排卵日をある程度予測することもできます。アプリの中には夫婦・カップル間で情報を共有できるものもあるため、妊活には便利なアイテムです。[3]また、妊娠しやすい排卵期にタイミングを合わせて性交渉をもつことを一般に「タイミング法」と言います。

規則正しい食生活をする

栄養バランスの整った食事

妊娠しやすいからだ作りには、栄養バランスの整った食事を3食きちんと取ることが大切です。ご飯やパンなどの主食を中心に、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維をバランス良く摂取できるように、食生活を見直しましょう。

女性が取りたい栄養素

女性は、そのほかにも葉酸・鉄分・カルシウムは積極的に取りましょう。[4]

・葉酸
葉酸は、胎児の先天異常(神経管閉鎖障害)の予防に大切な栄養素です。妊娠後4週間が神経管の形成に重要な時期であるため、妊活時から葉酸を積極的に取ることが推奨されています。通常1日の摂取推奨量は240μgですが、妊活時~妊娠初期は+400μgを心がけましょう。[5]
食品では、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜や、納豆、イチゴなどが豊富に含みます。葉酸は熱に弱いため、生のまま食べるもしくは蒸すのがおすすめです。

・鉄分
女性は月経・妊娠で多くの鉄分が必要です。特に妊娠時に不足すると、血液を通して赤ちゃんに必要な酸素や栄養分を届けられなくなるため、積極的に摂取しましょう。20代での摂取推奨量は6.5mgですが、妊娠初期では+2.5mg、中・後期では+9.5mgを取ることが推奨されています。妊活時から意識的に摂取するようにしましょう。
食品では、レバーや牛肉、赤身の魚、大豆やひじきなどに多いです。鉄分の吸収を助けるビタミンCを一緒に取ると良いでしょう。

・カルシウム
カルシウムは赤ちゃんの骨や歯を作るのに重要な栄養素です。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で18歳〜49歳の女性に推奨されているカルシウム摂取量は1日650mgです。しかし日本人女性のカルシウム摂取量は平均的に少なく、十分に取れている方が少ない状況が長年続いています。[5]
食品では、乳製品のほか、緑黄色野菜、豆類、小魚にも豊富に含まれているため、妊活時から積極的に取るようにしましょう。またカルシウムの吸収を助けるビタミンDも一緒に取ると良いです。

男性が取りたい栄養素

男性の場合は、妊活時には特に亜鉛の摂取を心がけると良いでしょう。

・亜鉛
亜鉛は私たちのからだに欠かすことのできない必須ミネラルの一つです。
男性の場合は精巣や前立腺に多く存在し、精子形成や前立腺の働きに関与しています。そのため、亜鉛が欠乏すると、精子の減少や性欲の減退などの不妊の原因になることもあります。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で推奨されている亜鉛の1日の摂取推奨量は、成人男性が11㎎、成人女性が8㎎です。しかし厚生労働省が令和元年に行った調査では、男性ではすべての年代で、女性でも多くの年代で亜鉛の摂取量が下回っていました。[6]
亜鉛は牡蠣やカニ、たらこ、しらすなどの魚介類に多く含まれます。そのほか、乳製品や海藻などにも含有されているため、意識的に摂取するようにしましょう。

適度な運動をする

ヨガをする女性

適度な運動は、妊娠しやすいからだ作りやストレス発散につながるとともに、生活習慣病の予防にもなります。妊婦の肥満は、妊娠高血圧や妊娠糖尿病の原因になります。妊娠糖尿病は妊娠時に初めて発症または発見する血糖値異常ですが、特に家族が糖尿病の方、肥満の方、35歳以上の高齢妊娠の方は注意が必要です。

また、妊娠期における望ましい体重増加量は母親の妊娠前のBMIによって異なります。 [4] 母体の肥満や妊娠中の体重増加は巨大児の原因になるため、妊活中から意識しておくことが大切です。ヨガやウォーキング、スイミングなどの有酸素運動がおすすめで、継続的に行うようにしましょう

妊娠前のBMI 妊活中の体重増加量の目安
18.5未満(やせ) 12~15kg
18.5以上25.0未満(普通体重) 10~13kg
25.0以上30.0未満(肥満Ⅰ度) 7~10kg
30.0以上(肥満Ⅱ度以上) 個別対応(上限5㎏までが目安)

引用元:厚生労働省「健やかなからだづくりと食生活Book」

禁煙をする

禁煙を指示する医師

禁煙も妊活の重要なポイントの一つです。
タバコは女性の卵巣の機能を低下させ、ホルモン分泌や卵胞の成長に悪影響を与えるだけでなく閉経年齢も早めます。さらに卵子の質が低下(卵子の老化)も起こり、流産のリスクや体外受精の成功率が下がることにもつながります。

また、男性の場合は精子の数や運動率が減少し、精子の質や受精能力の低下が起こります。 さらに骨盤動脈の動脈硬化により、生殖機能の低下(EDなど)のリスクが高まる場合もあるため、妊活中は同じくタバコは控えることが重要です。

冷え対策をする

温かいドリンクを飲む女性

からだが冷えてしまうと、血行不良が起こって卵巣・子宮に十分な栄養が行き渡らなくなるために生理不順や排卵障害など不妊の原因になることがあります。
生姜・ニンニクなどの香辛料や大根・ゴボウなどの根菜類はからだを温めてくれる作用があります。温かいドリンクを飲んだり、カイロや入浴などでからだを直接温めるのももちろん効果的です。
また、有酸素運動は血行を良くして冷えを改善してくれる働きがあります。
そのほかにも、冷え性に効果のある漢方薬を試してみるのも良いでしょう。
冷え性に効果のある漢方薬についてさらに知りたい方はこちら▼の記事もお読みください。

また、ストレスなどで交感神経が優位な状態が続くと、血管が収縮して血行が悪くなり、冷えの原因になります。十分な休養や睡眠を取り、自律神経のバランスを整えることも大切です。
自律神経のバランスを整える効果のある漢方薬についてさらに知りたい方はこちら▼の記事もお読みください。

漢方の効果をきちんと引き出すためには、体質に合った漢方薬の選択が大切です。気になる方はYOJOの体質チェックをご利用ください。

妊活サプリを取り入れる

錠剤と水

普段の食事で栄養が補えない場合は、サプリメントを利用して効率的に取り入れていくことも大切です。

葉酸
葉酸には主に2種類あり、食事から摂取できる天然葉酸(ポリグルタミン酸型葉酸)と、サプリメントから摂取できる合成葉酸(モノグルタミン酸葉酸)があります。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」 によると、天然葉酸が体内の利用効率が約50%であるのに対し、サプリメントから摂取できる合成葉酸は約85%もあるとされています。そのため、食事で足りない分の摂取はサプリメントから効率よく行うことを厚労省も推奨しています
ただし、 食事からの天然葉酸の摂取に上限値が無いのに対し、サプリメントからの合成葉酸の場合は1000µg/日と上限値が設定されているため、注意しましょう。

ビタミンD
葉酸以外にも鉄・カルシウム、ビタミンB・Cなど必要な栄養素は多くありますが、近年ビタミンDが 着床率、妊娠率・出生率の向上に関連することが確認され 注目されています。[7]
大塚製薬HPによると、 2019年にイギリスで生殖補助医療の治療結果とビタミンDとの関連を調査した論文が発表され 、ビタミンDの欠乏群・不足群に対して充足群では着床率・妊娠率の向上と流産率の低下が確認されたとのことです。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」 によると、 ビタミンDの妊婦・授乳婦および成人の摂取目安量8.5㎍ なのに対し、 令和元年の国民健康・栄養調査では女性が実際に摂取している量の中央値は、20代では2.3㎍、30代では2.3㎍、妊婦では3.2㎍、授乳婦でも2.2㎍と、ビタミンDの摂取は大きく不足していることが報告されています。
一方で、ビタミンDは脂溶性ビタミンであり、 上限量は100μg/日です。
多量の摂取を続けると高カルシウム血症など人体に悪影響を及ぼすこともあるため、注意しましょう。

妊活におすすめのサプリメントについてさらに知りたい方は、こちら▼の記事も読みください。

妊活におすすめのサプリとは?葉酸以外の成分や飲むときの注意点も解説

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ブライダルチェックまたは妊活検診を受ける

ブライダル

結婚前後に妊娠・出産に影響する病気がないかを確認する検査のことをブライダルチェックもしくは妊活検診と呼びます。一般的に女性は産婦人科、男性は泌尿器科もしくは精液検査が可能な産婦人科で検査を受けることができます。
主に以下のような検査があります。[8]

女性の場合 男性の場合
●血液検査(採血)
・ホルモン検査
・AMH検査(抗ミュラー管ホルモン検査)
・風疹抗体価検査
・性感染症検査
●超音波検査
●子宮内診
●血液検査(採血)
・ホルモン検査
・風疹抗体価検査
・性感染症検査
●精液検査(自己採取)
●超音波検査
●視診・触診

「不妊」ってどんな状態をいうの?

基礎体温表と体温計

「妊活」を続けていてもなかなか妊娠しない場合、「もしかすると自分は不妊症なのかも…」と不安になるかもしれません。ここでは、不妊症の定義や主な原因、不妊治療についてご説明します。

不妊症と主な原因とは

医師と?マーク

不妊症とは

日本産科婦人科学会によると、不妊症とは、妊娠を望む健康な男女が、通常の夫婦生活を送っているにもかかわらず1年以上妊娠しない状態をさします。
不妊症は病気ではなく、症候群です。症候群は共通の病態を示す人が多くいる場合に付けられるため、原因に関わらず一定の性生活をして妊娠しない状態であれば「不妊症」と診断されます。

不妊症の主な原因

不妊症の原因についてWHO(世界保健機構)によると、男性側に原因がある割合と女性側に原因がある割合は同じ程度だと言われています。

・男女両方の原因

男女ともに、加齢により卵子や精子の質が低下すると考えられています。そのため、妊娠しない状態が1年未満であっても、年齢が高い夫婦はなるべく早期に検査・治療を行うようにしましょう。特に女性が35歳以上の場合は6か月以上妊娠しない状態が続けば検査することが推奨されています。

・女性側の原因

正常な排卵がなければ女性は妊娠することができません。しかし極端な生理不順のほか、極度の肥満・痩せ、ホルモンバランスの異常から起こる疾患(多嚢胞性卵巣症候群)などが原因で排卵できなくなることがあります。
また、卵子や精子の通り道である卵管や子宮頚管に詰まりや異常があると受精ができずに不妊の原因になります。そのほか子宮内膜の血流が悪かったり、子宮内に炎症による癒着などがあったりすると、受精卵が着床できずに不妊の原因になります。

・男性側の原因

精子の数が少ない・無い、あるいは精子の運動率などの性状が悪いと妊娠しにくくなります。また、精管などの精子の通り道に詰まりが起きている場合やEDなどの性機能障害がある場合なども不妊の原因となります。

検査の結果、原因が明らかとなれば、その原因疾患の治療を行います。
しかし、検査を受けても必ずしも不妊の原因が分かるとは限りません。そのような場合でも医師の指示のもとに妊娠にむけて治療を行うことは可能です。

不妊治療とは

問診を受ける女性

不妊治療とは、妊娠を希望しているにも関わらず一定期間、妊娠の兆候がない夫婦・カップルに対して行われる治療のことです。2020年にはおよそ14人に1人は体外受精で誕生しており、不妊治療はそれほど珍しい医療行為ではなくなりました。 [9]
不妊治療には大きく一般不妊治療と生殖補助医療があり、一般不妊治療を行っても妊娠しない場合に生殖補助医療が行われます。

一般不妊治療

・タイミング法: 排卵日を診断して性交のタイミングを合わせる方法。
・排卵誘発法:内服薬や注射で卵巣を刺激して排卵を起こす方法。
・人工授精:精液を調整して子宮に注入する方法。

生殖補助医療

・体外受精: 精子と卵子を採取して、シャーレ上などの体外で受精させた後に子宮に戻して妊娠を図る技術。
・顕微鏡授精: 体外受精のうち、人工的に注射針等で精子を卵子に注入するなど人工的な方法で受精させる技術。
・男性不妊の手術:顕微授精につながる精巣内精子採取術(TESE)など。

不妊治療と保険適用

不妊治療にかかる費用は、以前は検査や原因疾患の治療のみが保険適用で、そのほかの治療は自己負担で高額な費用を要しました。しかし、令和4年(2022年)4月から国の少子化対策の一環として、上記の一般不妊治療および生殖補助医療まで保険適用が拡大されました。 [9]
たとえば、以前は保険適用外だった体外受精は1回当たりおよそ30~50万円の高額な費用が必要でしたが、2022年からは保険適用で、条件を満たせば治療費が原則3割負担となります。 ただし、 治療開始時点で43歳未満の女性が対象とされるなどの制限があるため、不妊治療はなるべく早い年齢で開始することが大切です。

妊活でよくある質問

よくある質問

妊活中のお酒(アルコール)は問題ない?

一般に妊活中のアルコール摂取は、妊娠率や赤ちゃんに影響する可能性は低いとされています。また適量(1日グラス2杯程度)のアルコールはリラックス効果や血行促進効果もあります。過度の飲酒でなければ妊活中のお酒は問題ないと言えるでしょう。
ただし、妊娠が判明した後は、飲酒はすみやかに中止することが大切です。

妊活中のカフェインの摂取は問題ない?

妊活中のカフェイン摂取の影響についてはさまざまなデータがありますが、妊娠への影響について明らかな報告はありません。
ただし、ヨーロッパの大規模な調査で500㎎以上のカフェイン摂取をしている女性群で妊娠までの期間が11%延長したという報告[10]や、カナダ保健省で 妊娠を予定している女性は300mg(コーヒーをマグカップで約2杯)までという注意喚起がある[11]ことからも、妊活中はカフェインの多量摂取は避け、コーヒー1~2杯程度のカフェイン摂取にとどめた方が安心かもしれません。

妊活におすすめのアプリはある?

妊活は操作性やビジュアルのほかにも、一人で使用するか夫婦で共有したいかによっても使いやすいアプリは変わってきます。以下は妊活アプリの一例です。

【一人で使用する場合におすすめ】
・ルナルナ
・michiru
【夫婦で情報を共有したい場合におすすめ】
・ラルーン
・コウノトリ

妊活の悩みはどこで相談できる?

妊活中の悩みや不安について周りに相談できる人がいない場合は、全国に不妊専門の相談センターがあるので、利用してみてもよいでしょう。[12]
また、妊娠と仕事の両立についての不安には、 厚生労働省から不妊治療と仕事の両立に役立つ情報サイトが紹介されています。([8]のP12)

妊活に漢方薬は使用できる?

妊活では男女ともに漢方薬が使用される場合もあります。
不妊に使用される漢方薬についてさらに知りたい方はこちら▼の記事もお読みください。

まだ妊活を始めたばかりで治療は行っていないが漢方薬を試してみたい、市販の漢方薬を飲んだが効果がないといった場合は、YOJO薬剤師に相談してみてもよいでしょう。
しっかりと問診をし適切な漢方薬を提案してくれます。

【参考文献】
[1]一般社団法人 日本生殖医学会 妊娠の成立
[2] 一般社団法人 日本生殖医学会 年齢が不妊・不育症に与える影響
[3]妊娠&妊活を応援!コウノトリさんの排卵日計算
[4] 厚生労働省 令和2年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 「健やかなからだづくりと食生活Book」
[5] 厚生労働省 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針 ~妊娠前から、健康なからだづくりを~ 解説要領
[6] 厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査報告
[7] 大塚製薬ホームページ
[8]長野県妊活支援サイト 妊活検診(不妊検査)について
[9]厚生労働省 不妊治療と仕事との両立ハンドブック
[10] F Bolúmar et.al(1997)Caffeine intake and delayed conception: a European multicenter study on infertility and subfecundity. European Study Group on Infertility Subfecundity,Am J Epidemiol,145(4)324-34
[11]厚生労働省 食品に含まれるカフェインの過剰摂取について
[12]厚生労働省 不妊専門相談センター一覧