【薬剤師監修】自律神経を整える漢方を体質・症状別に紹介!おすすめケアも解説

自律神経のバランスが崩れて生活に支障が起きる、自律神経失調症。
「熱っぽく身体がだるい」「めまいや立ちくらみが頻繁に起きる」「喉がつまる様な違和感がある」といった症状が続いているのに、検査をしても特に異常が見つからない…そんな方は自律神経失調症の可能性が考えられます。

自律神経失調症の治療には主に以下のような漢方薬が使用されます。

・加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや疲れやすさに効果
・抑肝散(よくかんさん):神経の高ぶりによる症状に効果
・加味帰脾湯(かみきひとう)
:虚弱体質な方の精神不安や不眠に効果
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
: 体力がある方のストレスからくる不眠に効果
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):不安感や喉の違和感に効果
・苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
:めまいや不安感に効果

この記事では、自律神経の乱れに効果の期待できる漢方薬やその選び方について、薬剤師が詳しく解説します。体質や症状に合った漢方薬の選択に悩まれている方はYOJOの薬剤師にも相談できますよ。

体質チェックをはじめる

Contents

自律神経失調症とは~漢方との関連性~

交感神経と副交感神経のバランス

まず、自律神経とは、私たちの内臓や血管の働きを24時間休まずに自動的にコントロールしてくれる神経のことです。
自律神経には、交感神経副交感神経の2種類があり、交感神経は主にからだを活発に動かす時、副交感神経は主にからだを休める時に働きます。

これらがお互いにバランスを保って健康な状態を維持していますが、ストレスなどが原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで起こる様々な症状を「自律神経失調症」といいます。[1]

では、なぜ漢方が自律神経の乱れを整えるための治療薬の一つとして使われるのでしょうか。自律神経と漢方の関係について、これから順を追ってご説明していきます。

自律神経失調症で起こる症状

自律神経失調症では以下のような症状が起こることがあります。

身体的な症状 慢性的な疲労感、めまい、耳鳴り、頭痛、肩こり、腰痛、動悸・頻脈、息苦しさ、喉のつまり、手足の冷え、のぼせ、汗がとまらない、下痢、便秘、頻尿、関節痛、しびれ
精神的な症状 情緒不安定、イライラ、不安感、気分の落ち込み、不眠、集中力の低下、記憶力の低下

自律神経は全身の機能を調整している神経なので、その働きに異常が生じると、からだ全体にさまざまな症状が起こってしまうのです。また複数の症状が同時に現れたり、症状が出たり消えたりすることもあります。
検査をしても身体的な異常は認められないことから、「不定愁訴(ふていしゅうそ)」とも呼ばれます。
自律神経失調症はこのような特性から、周りからの理解が得られにくかったり、本人も「気のせい」と思い込み適切な治療が遅れてしまったりするケースがあります。

自律神経失調症が起こる原因

白衣の男性と疑問

では自律神経失調症はなぜ起きるのでしょうか?原因については以下のようなことが考えられます。

ストレス

私たちは強いストレスがかかり続けると、交感神経が優位な状態が長時間に渡るため、自律神経系のバランスが崩れてしまいます。
例えば、仕事や受験のプレッシャー、職場や家庭での人間関係の悩み、引っ越しや転職といった環境の変化、病気・ケガのような身体的なストレス…などが原因になります。

生活習慣の乱れ

昼夜逆転などで生活リズムが崩れると、休息と活動の切り替えがうまくできずにからだが混乱し、自律神経が適切に活性化できなくなってしまいます。

さらに不規則な食生活や偏食によって必要な栄養素が不足してしまうと、からだの神経伝達物質の乱れにもつながり、脳内の血行も悪化します。その結果、自律神経の乱れにつながってしまうのです。

ホルモンの変動

自律神経はホルモン分泌に深く関わり、ホルモンが減少すると自律神経も乱れやすくなり、その逆も起こります。
自律神経失調症が女性に多いのは、女性は毎月の生理周期や、産前・産後、更年期などで女性ホルモンの分泌量が変動し、ホルモンバランスが崩れやすくなるからです。

また、甲状腺ホルモンにも自律神経の一つである交感神経を刺激する作用があります。甲状腺は喉ぼとけの下にある臓器で、甲状腺ホルモンを分泌します。そのため甲状腺に異常が起きると、交感神経も影響を受け、自律神経が乱れやすくなります。そして甲状腺の病気は男性よりも女性に多く発症するとされています。[2]

ホルモンバランスの乱れに効果的な漢方についてさらに知りたい方は、こちら▼の記事も読んでみてください。

【セルフチェック】自律神経失調症のストレス度は?

ストレスは自身でも気づかないうちに溜め込んでしまっている場合もあるため、気になる方は、以下のセルフチェックを行いご自身の状態を確認してみましょう。
以下の項目で該当するものすべてに〇をつけてください。

からだのチェック こころのチェック
□よく頭痛がする、頭が重い
□よく肩がこる
□腰が痛い
□全身がだるい感じがする
□手足がしびれる
□喉がつまる感じがする
□手足が震える
□めまいがする
□胸が圧迫されるようで苦しい
□下痢や便秘になりやすい
□これから先の自信がない
□朝、気分がすっきりしない
□朝、早く目が覚める
□根気が続かない
□集中力がなくなる
□なんとなく不安でイライラする
□仕事にとりかかる気分になれない
□物事がなかなか決断できない
□人に気軽に会えない
□ふと死にたくなる

【自己採点の評価方法】
・〇が 10 個以上
要治療。かかりつけ医に相談し、適切な治療を受けてください。
・〇が5〜9個
要注意。ストレス対策をし、規則的な生活を心掛けましょう。
・〇が5個未満
気掛かりなことがあれば、かかりつけ医に相談しましょう。
参考]一般社団法人日本臨床内科医会 自律神経失調症より引用

自律神経失調症の治療法

お薬を患者に渡す薬剤師

自律神経失調症の治療は、心療内科などでの専門医の診断のもと、主に薬物療法や精神療法(カウンセリング)が用いられます。[3]
薬物療法では、まず症状を抑える薬を服用します。眠れないのであれば睡眠薬、痛みを抑えたいのであれば痛み止め、おなかの具合が悪ければ整腸剤などです。他にも、自律神経調整薬(グランダキシン®)、ホルモン剤、漢方薬なども多く用いられます。
不快な症状が抑えられることで身体的なストレスが減るため、治療効果の向上が期待できます。

また精神症状が強い患者さんには、一時的に抗うつ薬や抗不安薬が処方されたり、専門医による自立訓練法や精神療法が組み合わされる場合もあります。

漢方で自律神経が整えられる理由とは

漢方薬と煎じ茶

上記のように、自律神経失調症の治療には漢方薬も選択肢の一つとして用いられます。
でははぜ、漢方薬に自律神経を整える効果が期待できるのでしょうか。

漢方の気血水

漢方では、「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の3つの要素がバランス良く体内を巡ることで、健康が維持されると考えています。
気は生命活動のエネルギー源、血は全身を巡る血液やその栄養、水は血液以外の体液をさします。

自律神経失調症の方は、特に「気」や「血」に異常があるために、心身に不調が生じている状態と考えられています。
そのためご自身の状態に合わせて、「気」「血」の状態を整える漢方薬を選ぶことで、からだの不調を改善する効果が期待できるのです。

具体的には、以下のような状態が考えられます。

気虚(ききょ)

気が不足している状態で、疲れやすい、やる気が出ない、落ち込みやすい、抑うつ、集中力がないなどの症状が出やすくなります。

気滞(きたい)

気の巡りが悪い状態で、イライラや情緒不安定になりやすくなります。また、お腹の張りや喉のつまり、吐き気などの症状が出ることもあります。

血虚(けっきょ)

血が不足している状態で、栄養不足や貧血、月経困難症、肌のかゆみ・乾燥のほか脳にも栄養が回らずに物忘れが多くなったりめまいが起こったりします。

瘀血(おけつ)

血液の流れが悪くなっている状態で、手足の冷えや肩こり、頭痛、シミ・ニキビなどの肌荒れ、生理不順などの症状が起こりやすくなります。

漢方薬で不足している気血を補い、滞っている気の巡りが整うことで、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを調整します。

ご自身の体質や状態については、YOJOの体質チェックからも確認することができます。

自律神経の乱れを整える漢方薬6選

漢方生薬

では、自律神経の乱れを整えることのできる漢方薬には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは具体的な6種類の漢方薬と、それぞれの特徴・選び方についてお伝えします。

【イライラや疲れやすさが気になる方に】加味逍遙散(かみしょうようさん)

加味逍遥散は、血の不足を補うことで、滞っていた気の巡りを良くする働きがあります。そのためイライラや不安、不眠といった精神症状には特に効果的です。
配合生薬の「柴胡(さいこ)・薄荷(はっか)」には、気を静めてイライラや緊張をほぐす作用があります。「当帰(とうき)・芍薬(しゃくやく)・牡丹皮(ぼたんぴ)」といった生薬が血行を促進します。

服用がおすすめな方
体力が中等度以下で、疲れやすく肩がこり、イライラや不安などの精神症状、のぼせ感が気になる方に
おすすめの漢方薬です。

服用に注意が必要な方
胃腸が弱い方は注意しましょう
副作用で食欲不振、吐き気などの消化器症状が起こる場合があります。
妊娠中の方は服用を避けましょう
血行を強く促進する作用のある「牡丹皮」は、妊娠中に服用すると流早産のリスクが高まります。

服用上の注意
複数の漢方薬を服用する場合は注意ましょう
配合生薬の「甘草(かんぞう)」が重複し、偽アルドステロン症などの副作用が起こりやすくなる可能性があります。

【神経が高ぶり興奮しやすい方に】抑肝散(よくかんさん)

抑肝散は、気の滞りを改善して自律神経のバランスを整えてくれる働きがあります。イライラや興奮といった神経の高ぶりを抑えたり、筋肉のつっぱりを緩めて心身の状態を整えます。

からだへの負担が少ないために、乳幼児の夜泣き・けいれんから、高齢者の認知症の周辺症状まで、幅広い年齢層に使える漢方薬です。

「釣藤鈎(ちょうとうこう)」を中心に、「柴胡・甘草・当帰」といった中枢神経系を保つ作用のある生薬が配合されています。そのため、情緒の高ぶりを抑えて、興奮を鎮めてくれます。[4]

服用がおすすめな方
体力中等度が目安で、神経が高ぶり興奮しやすく怒りっぽい方
におすすめの漢方薬です。

服用に注意が必要な方
胃腸が弱い方は注意しましょう
配合生薬の「当帰・川芎(せんきゅう)」が胃腸に負担をかけるため、副作用で食欲不振、吐き気などの消化器症状が起こる場合があります。
日常生活に支障があるほど体力が著しく低下している方は注意しましょう
抑肝散の服用で倦怠感が増すことがあります。

服用上の注意
複数の漢方薬を服用する場合は注意しましょう
配合生薬の「甘草」が重複し、偽アルドステロン症などの副作用が起こりやすくなる可能性があります。
間質性肺炎の副作用に注意しましょう
発熱、咳、呼吸困難などの症状があらわれた場合には、服用を中止しすみやかに受診するようにしましょう。
肝機能障害の副作用に注意しましょう
無症状のまま血液検査で判明することも多いですが、発熱、全身の倦怠感、吐き気・嘔吐、黄疸などが出た場合には、服用を中止しすみやかに受診するようにしましょう。

【虚弱体質で精神不安のある方に】加味帰脾湯(かみきひとう)

加味帰脾湯は、気と血の不足を補う漢方薬です。不安や落ち込みやすさを改善し寝つきを良くする効果があります。また、胃腸を丈夫にして栄養吸収を高め、貧血症状も改善します。

配合生薬の「酸棗仁(さんそうにん)・竜眼(りゅうがん)・遠志(おんじ)」が精神を安定させ不安や憂うつを和らげます。そのほか「人参(にんじん)・白朮(びゃくじゅつ)・生姜(しょうきょう)」などの胃腸機能を強くする生薬が配合されています。

また加味帰脾湯は、前述の抑肝散と共に、幸せホルモンの一つともされる「オキシトシン」の分泌を高める可能性があることが報告されています。[5]

服用がおすすめな方
虚弱体質で顔色が悪く、心身が疲れやすい方
におすすめの漢方薬です。体力や消化機能が落ち、精神不安や不眠症に悩んでいる方に向きます。

服用上の注意
複数の漢方薬を服用する場合は注意ましょう
配合生薬の「甘草」が重複し、偽アルドステロン症などの副作用が起こりやすくなる可能性があります。
腸間膜静脈硬化症の副作用に注意しましょう
「山梔子(さんしし)」を含む漢方薬を長期(5年以上)服用すると、起こる場合があります。腹痛・下痢・便秘・腹部膨満などの症状がくり返し現れる場合は医師に相談しましょう。

【体力がありストレスや不安で眠れない方に】柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

柴胡加竜骨牡蠣湯は、気の巡りを整えて体内にこもった熱を冷ますとともに、心を落ち着かせる働きがあります。また試験前の緊張や不安などの脳の興奮から起こる不眠も改善します。

配合生薬の「竜骨(りゅうこつ)・牡蛎(ぼれい)・茯苓(ぶくりょう)・桂皮(けいひ)・大黄(だいおう)」に精神安定や鎮静作用があります。また、「柴胡・半夏(はんげ)・黄芩(おうごん)」はからだの中に生じた熱を冷ます働きのある生薬です。

柴胡加竜骨牡蠣湯は、メーカーによって配合されている生薬や適応症の一部が異なる場合があります。例えば、ツムラの漢方薬には緩下作用のある「大黄」が含まれていません。

服用がおすすめな方
体力が比較的あり、精神不安がある方
に向きます。ストレスで眠れない、肋骨下部に張りがあり胸が苦しいといった方におすすめです。

服用に注意が必要な方
下痢・軟便傾向のある方は注意しましょう
「大黄」が配合されていない製品を選んでも同様の効果が期待できます。
妊娠中の方は服用を避けましょう
「大黄」配合製品を妊娠中に服用すると流早産のリスクが高まります。

服用上の注意
間質性肺炎の副作用に注意しましょう
発熱、咳、呼吸困難などの症状があらわれた場合には、服用を中止しすみやかに受診するようにしましょう。
肝機能障害の副作用に注意しましょう
無症状のまま血液検査で判明することも多いですが、発熱、全身の倦怠感、吐き気・嘔吐、黄疸などが出た場合には、服用を中止しすみやかに受診するようにしましょう。

【不安感や喉の違和感がある方に】半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

半夏厚朴湯には、気の巡りを良くして不安や気持ちの落ち込みを緩和する作用があります。
気の巡りが滞ると、血や水の巡りにまで影響を与え、からだの機能が低下して疲労感やだるさを感じやすいです。
配合生薬の「半夏(はんげ)・厚朴(こうぼく)」が、からだを温めて緊張を緩和します。さらに「蘇葉(そよう)」にもその香りと共に気を巡らせストレスを発散させる作用があります。

また、ストレス・疲労から自律神経に不調が起こると、喉や食道の筋肉が緊張し、喉のつまりや息苦しさ、お腹の張りを感じることがあります。このような症状にも半夏厚朴湯は効果的です。

服用がおすすめな方
体力中程度が目安で、不安感や気持ちの落ち込み、喉の違和感がある方
におすすめの漢方薬です。ストレスからくる神経性胃炎・胃痛にも効果が期待できます。

【めまいや不安感が気になる方に】苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

苓桂朮甘湯には、気の循環を改善して余分な水分を取り除き、自律神経の調節障害や起立性低血圧などからくるめまいや頭痛を改善する作用があります。[6]

苓桂朮甘湯は4つの生薬から構成される漢方薬です。「茯苓」には、水の巡りを整えるだけでなく、鎮静作用や抗不安作用があります。「白朮」は水分代謝を高めて不要な水分を取り除き、「桂皮」は体表面を温めて血行を改善します。「甘草」にはイライラ、緊張を和らげる作用があります。

そのため、ヒステリーや不安神経症、動悸・息切れにも効果が期待できます。

服用がおすすめな方
体力が中程度以下で、特に朝が弱く夜に強い、いわゆる「フクロー型」の方
に効果的とされています。[6]

服用上の注意
複数の漢方薬を服用する場合は注意ましょう
配合生薬の「甘草」が重複し、偽アルドステロン症などの副作用が起こりやすくなる可能性があります。

そのほかにも、自律神経を整える目的で使われる漢方薬には、体質・症状に合わせて大承気湯・香蘇散・女神散・柴胡桂枝乾姜湯・当帰芍薬散…など、さまざまなものがあります。
ご自身に合った漢方薬の選択が不安な場合は、YOJOで無料相談してみましょう。

自律神経を整える市販のおすすめ漢方薬6選

ドラッグストアで薬を選ぶ女性

まずは手軽に漢方薬を試してみたいという方向けに、ここでは薬局やドラッグストアなどで購入できる市販薬をご紹介します。

~市販薬の選び方のポイント~

市販の漢方薬は、ツムラやクラシエなどさまざまなメーカーから販売されていますが、同じ漢方名であれば期待できる効能効果に違いはありません。
ただしメーカーによって配合生薬の含有量が異なる場合があり、それによって効果の強さや用法・用量、服用対象年齢が異なることがあります。
また、漢方薬の味や匂いが苦手な方は顆粒剤よりも錠剤を選択した方が続けやすいでしょう。
市販薬を値段と内容量から判断して購入される方が多いですが、上記の理由から、漢方薬の形状や用法・用量、服用対象年齢などにも注意して選ぶことが大切です。

命の母メグリビa

命の母メグリビa
引用元:小林製薬株式会社HP

イライラや肌荒れが気になる方に

気の巡りを良くする「加味逍遙散」と血の不足を補う漢方薬「四物湯」が配合されている商品です。

分類 第2類医薬品
適応する人 体力中等度またはやや虚弱で、ときにのぼせ、ふらつきの訴えがある人
形状 錠剤
用法・用量 1日3回食前または食間に服用
成人(15歳以上):1回4錠
服用対象年齢 15歳以上(15歳未満は服用しないこと)
効能効果 湿疹・皮膚炎、しみ、冷え性、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症
内容量 168錠

ニキビ・肌荒れが気になる方にはこちら▼の記事もおすすめです。

ツムラ漢方 抑肝散エキス顆粒

ツムラ漢方抑肝散
引用元:株式会社ツムラHP

気がたかぶりイライラする方に

気の巡りを良くする「抑肝散」が配合されている商品です。

分類 第2類医薬品
適応する人 体力中等度をめやすとして、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどの訴えがある人
形状 顆粒剤
用法・用量 1日2回食前または食間に服用
成人(15歳以上):1回1包
7歳以上15歳未満:2/3包
4歳以上7歳未満:1/2包
2歳以上4歳未満:1/3包
2歳未満:1/4包
服用対象年齢 なし。※ただし、小児夜泣きに服用する場合には1週間程度服用しても症状が良くならない場合は服用を中止し、医師に相談してください。
効能効果 神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症(神経過敏)、歯ぎしり、更年期障害、血の道症
内容量 20包/48包

PS加味帰脾湯エキス錠N 260錠

JPS加味帰脾湯
引用元:ジェーピーエス製薬株式会社

貧血や疲れている方の不眠症に

気や血の不足を補って、寝つきを良くする「加味帰脾湯」が配合されている商品です。

分類 第2類医薬品
適応する人 体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うことがある人
形状 錠剤
用法・用量 1日3回食前または食間に服用
成人(15歳以上):1回5錠
7歳以上15歳未満:4錠
5歳以上7歳未満:3錠
服用対象年齢 5歳以上(5歳未満は服用しないこと)
効能効果 貧血、不眠症、精神不安、神経症
内容量 260錠

柴胡加竜骨牡蛎湯エキス錠クラシエ

柴胡加竜骨牡蛎湯エキス錠クラシエ
引用元:クラシエHP

緊張や不安で眠れない方に

気の巡りを整えて不眠を改善する「柴胡加竜骨牡蠣湯」が配合されている商品です。

分類 第2類医薬品
適応する人 体力中等度以上で、精神不安があって、動悸、不眠、便秘などを伴うことがある人
形状 錠剤
用法・用量 1日3回食前または食間に服用
成人(15歳以上):1回3錠
5歳以上15歳未満:2錠
服用対象年齢 5歳以上(5歳未満は服用しないこと)
効能効果 高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜泣き、便秘
内容量 180錠

ツムラ漢方 半夏厚朴湯エキス顆粒

ツムラ漢方16  半夏厚朴湯エキス顆粒
引用元:株式会社ツムラHP

不安で落ち込みやすく喉の詰まりや違和感がある方に

半夏厚朴湯を有効成分とした商品です。ストレスや疲労倦怠感からくる喉の違和感にも適しています。

分類 第2類医薬品
適応する人 体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などの訴えがある人
形状 顆粒剤
用法・用量 1日2回食前または食間に服用
成人(15歳以上):1回1包
7歳以上15歳未満:1回2/3包
4歳以上7歳未満 :1回1/2包
2歳以上4歳未満 :1回1/3包
服用対象年齢 2歳以上(2歳未満は服用しないこと)
効能効果 不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、喉のつかえ感
内容量 20包/48包

ルビーナ®

引用元:アリナミン製薬株式会社HP

貧血やめまいの症状が気になる方に

連珠飲を有効成分とした商品です。水の巡りを良くする「苓桂朮甘湯」と血の不足を補う漢方薬「四物湯」が配合されています。

分類 第2類医薬品
適応する人 体力中等度またはやや虚弱で、ときにのぼせ、ふらつきの訴えがある人
形状 錠剤
用法・用量 1日3回食前または食間に服用
成人(15歳以上):1回3錠
服用対象年齢 15歳以上(15歳未満は服用しないこと)
効能効果 更年期障害、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、貧血
内容量 60錠/180錠

漢方以外でも取り入れたい自律神経を整える方法とは

ヨガをする女性

最後に、自律神経を整えて健康な状態へと導くためには、漢方薬の服用やその他の治療薬に頼り過ぎてもいけません。まずは、今までの生活習慣を見直してみることがとても大切です。

以下のポイントを意識してみましょう。

規則正しい食生活を送る

栄養バランスのとれた食事をとり、加工食品の摂取は避けるようにしましょう。
また、カフェインやアルコールなどの刺激性のある飲み物は、自律神経を刺激し、不安や興奮を引き起こすことがあるため、控えるようにしましょう。

睡眠をよく取る

睡眠不足はストレスや不安を増加させる原因となります。最適な睡眠時間には個人差があるため、「朝スッキリと目覚めることができているか」「日中しっかり活動できているか」を目安にするとよいでしょう。

適度に運動する

適度な運動はストレスホルモンの分泌を減少させるため、リラックス効果があります。
深呼吸や腹式呼吸を取り入れた瞑想やヨガもおすすめで、これらの呼吸法は交感神経を抑制して副交感神経を刺激するために自律神経を整えるのに役立ちます。

湯船につかって入浴する

38~40℃のぬるめのお湯での入浴は、副交感神経を刺激してリラックス効果があります。全身浴なら10~15分、半身浴であれば20~30分程度つかるのが良いとされています。ラベンダーやカモミール、セージなどの精油を含む入浴剤を取り入れることで、香りによるリラックス効果も得ることができます。

「なんとなく不調が続いている…」そんなときは無理をせず、ご自身のからだとこころに一度きちんと向き合ってみることが大切です。
YOJOでは、漢方薬の相談だけではなく、生活習慣を改善するためのアドバイスなども受けられますよ。

【参考文献】
[1]厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト 自律神経失調症
[2]厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 甲状腺の病気
[3]一般社団法人日本臨床内科医会 自律神経失調症
[4]坪敏仁ら(2012)集中治療のおける鎮静薬としての漢方製剤抑肝散の使用経験, 日本集中治療医学会雑誌, 19, 83-84.
[5]塚田愛ら(2021) ストレスに対する漢方薬の有用性 ~基礎研究からの検討,Equilibrium Research 80 (4), 296-302
[6]嶺井聡ら(2019)苓桂朮甘湯が適応となる新たな病態に関する考察, 日本東洋医学雑誌.70(2)141-145